Faugh-A-Ballagh

英軍の新型迷彩であるMTP（Multi Terrain Patern）は英国MOD(The Ministry of Defence)が米国Crye Precision 社と共同開発したものでイラク～アフガニスタンへと軍の展開地域の要請により急速に配備が進みました。分けても砂漠エリアの多いイラクと違いアフガニスタンではちょいと古い情報ですが英国BBCのインタビューでLieutenant Colonel Toby Evans（ﾄﾋﾞｰ･ｴｳﾞｧﾝｽ中佐）がBBCのレポーターに答えています。曰く「従来、アフガニスタン展開の兵士は、砂漠地帯ではDDPM、山岳地帯ではウッドランドDPMを作戦に合わせて着用していたが、へルマンドでは、砂漠・緑地帯・住宅街の三要素があり横断的な使用にMTPはぴったし」とかなんとか。それで採用が早まった模様で至極尤もなお話。

この写真はアフガニスタンに展開の初期のRoyal Marine 兵士。山岳＆砂漠に対応するｺｰﾃﾞｨﾈｲﾄ(^^)　


更には２０１１年3月には40年ぶりに全軍が新型迷彩MTPにUpgrade完了するんだそうである。因みにウッドランドDPMは徐々に姿を消して行くが、DDPMは砂漠迷彩として優秀であり平行使用が続きそうという情報もあります。

さて巷で「なんや！マルチカムと変わらんやんけ(>_<)　見分け付けへんわ」という意見が実に多く、斯く申す私も素人好みするマルチカムなんか・・・と思っていた口です。PLCE装備やブサ可愛いOSPRAYⅠ～Ⅲとか前後ろの区別の付かないMk6ヘルメット（タリバンの夜襲を受けて慌てた兵士が間違えたと愚痴ってますね）に世界の迷銃L85、そしてDPM迷彩（Disruptive Pattern Material 分裂パターン)こそ英軍サバゲーマーのアイデンティティだとも。

しかし、MTPをよぉ～っく見ると流石MOD！きっちり意地を張って居るんですなぁ～これが(^o^)。黙ってCrye社の言いなりにならないジョンブルに拍手です。


左からマルチカム→DPM→MTPです。





ナニっ？見分けが付かない？(^^;　色合いを見ちゃ駄目です。迷彩パターンを見て下さい。DPMの典型を判りやすく写真に丸をつけると・・・・






えっ？矢っ張り判らない？(^^;　ま、まぁ～配色はマルチカムでパターンはDPMだということで・・・　尤も、一番明るい部分はCryeオリジナルよりシロに近いですね。一方ボディアーマーもCrye社に言わせると被服、装備とも迷彩を揃えないと効果が薄れると言っていましたが、英軍もOSPREY Mk4にして遂にそれを実現させたと言うところでしょうか。

　ちょっと横道に逸れますが同じ迷彩パターンだからどうかは別にして、MTP被服にウッドランドDPM装備の組み合わせは迷彩の親和性が高くて好きです。Royal MarineがDPMのPLCE装備で訓練している写真がある以外使用例を私は知りませんが、ゲームでもかなり使えますね。