2016年11月24日

ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)

じゃじゃ馬もやっと言うことを聞いてくれる様に

ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)
まだ暑い日差しが残っていた頃にやって来て、気がつけばもう冬の手前 Falklands Confrict の季節がすぐそこです


元々、現代装備を中心にしていたのに、Sterling が発売されてからと言うもの、最も英軍らしいと思っているDPM にも68パターンが加わり、P58装備もスリーピングバッグにエントレンチツールまで手を広げてしまった自分としては、ARES からのL1A1 の再販は口を広げていたひな鳥に餌を与えてくれたようなものでした。然し仕事は待ってくれず休みの日ともなれば家庭も顧みなければならない立場。思いの外、L1A1 に手を掛ける暇がありませんでした。・・・・・で、冷静にものを見ることが出来なかったのかも知れません。そんな時に限って木ストキットは出るわ、セミオートが利かなくなるわ、のてんやわんや。我ながら奇妙な45日間でした。この記事も今回を以て一応の終わりにしようと思います。最終項に臨んで、書き漏らしやちょっとしたアイディアにも触れておきたいと思います。


1.SBD(ショットキ-・バリア・ダイオ-ド) の小型化

WOODEN Kit のグリップはシンセティックグリップと違い、少しモ-タ-の入り口はひろいものの配線のスペースが狭く、SBD を入れる余裕が殆どありません。従来、パーツ屋で買い込んだ@50円(途中で値上がって@80円になりましたが)の100V4A のものを使っていましたが、入らなきゃどうしようもありません。小型ダイオードを使用した場合、電圧降下が激しく発熱するという事でもありましたが、背に腹換えられないので馬鹿丸出しの人柱、接点が焼けるなら換えればいいや、のノリで30V2A のSBD を買ってきて実装してみました。今のところ発熱もなくうまく行っているのではないかと思います。今回はパック品で5個入り200円(・・・ですから@50円ですな)。上手く行けばCP高し!

ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)
【左】今まで使っていたSBD とはあまりに違う米粒大の30V2A           【右】電子機器用半田ゴテで作業してコードを取り付けヒシチューブで保護


ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)
【左】小型化することによって配線の自由度も高くなりました            【右】グリップ内に入れてみた状態  干渉は全く見られません





2.スプリングガイドの変更

東京の友人からARES のスプリングガイドが破損しやすいと言う情報を得て、スプリングガイドを見直しした結果、Ver.3 用のベアリング付きのものにひと工夫加えて組み込み。合法輸入のためにカットされたスプリングの暴れを防ぐと共によりスムーズな動きを狙いました。少し弾速は上がりますが、キチンと規制以下に抑えることは当然です。高価だったスプリングガイドも今じゃ千円ちょいで買えるんですからこれぐらいは私でも許しちゃいます。あ、そうだ!” フルオート ” にすると回転も上がりますな(^^;

ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)
【左】オリジナルとVer.3 用スプリングガイドを並べたもの             【右】マジックで書いた余分なブレ留めの耳部分をサンダーとヤスリで削ります

ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)
【左】取り付け取り外しに便利なマイナスネジも現物あわせでサイズ調整        【右】マイナスドライバ-で押して90度回せばガイドごとスプリングが取り出せます





3.レシ-バ-のガタつきの矯正

前回の項でmaximusさんから素晴らしい情報をいただきましたが、私は既に一般的なやり方でやっちまいました。厚さ0.5mm のプラ板をテイクダウンラッチの上に貼り付けました。余り厚いとラッチが干渉して固定できないので要注意。試した結果0.5mm が丁度良かったです。尚、私の方法よりmaximusさんの方法の方が調整も利き手を加えなくて良いと思います。私もプラ板でガタが出てきたら是非やりたいです。


ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)
【左】テイクダウンラッチの遊びが大きいので0.5mm 厚のプラ板を貼りました            【右】情報をいただいたラッチのテンションを上げる方法 赤矢印の方向にねじ込むと遊びが減ります


4.グリップ内配線の見直し(配線長の調整)


私の個体だけかも知れませんし、シンセティックストックタイプ固有のことかも知れませんが、グリップ内に来る配線のうちマイナスのコードが約10mm 短くて本来、グリップの取り付け位置から這わせてグリップの縁に沿って接続のリップが来なければならない所が、モ-タ-のサイドを通らないと届かないと言う状態になっていました。これは相手がプラスチックなら兎も角、比較的弱い素材の木グリには致命的で無理に押し込むとクラックが入るばかりか、正確なギアの噛み合わせが出来ず異音を発生させ、最悪の場合はギアの破損に繋がります。

ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)
【左】マイナス配線が短くモ-タ-を圧迫する状態(私のものはこうでした)                    【右】本来あるべき姿の配線 これが出来ないと各所に負担が掛かります


ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)
【左】モ-タ-への配線を引っ張ったためにプラスコードが長くなった状態                   【右】プラスコードをカットしソケットに戻した状態


ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)
正常な長さに整ったマイナスコードとプラスコード



もし私と同じ状態で且つ木グリにしようとするなら必ず、この作業をやるべきです。これをやらずしてインストール作業を行うと必ず各所を痛めますし、正常な動きを阻害することになります。面倒ですが是非、壊れる前にやることをお勧めします。


5.セレ-ション付きピンの打ち出し方向

ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)
これからバラそうとなさる方はピンポンチでピンを打ち出す場合は銃口に対して右側にセレーションが切ってありますので方向を間違えないように!
戻すときも逆の手順です  ※ 因みに全てのピン・・( と言ってもあとはストック手前とフリップアップサイトのピンぐらいですが )・・も同じ方向です




6.木グリの取り付けの際の注意


よくやらかす失敗のうち、木グリにまつわる失敗は私も数多くありますが、気が急いているとやるものにさっさとグリップを取り付けることです。Ares のモデルはトリガ-ガ-ドも別パーツになっており、グリップ全面に掘られた溝にトリガ-ガ-ドのパネルが嵌り込む構造になっています。グリップを先に付けるとパネルが嵌りません。無理にプラハンマ-などで叩き入れると間違いなく、グリップエンドが割れます。パネルをグリップに嵌めた状態でグリップをロアレシーバーにネジ留めすることです。それも一気に締め上げることなく、4本のネジを代わる代わる締めることをお勧めします。それでもグリップエンドには応力が掛かりますので、私は念のため一番力の掛かるところにドリルで横穴を空けてピアノ線を通して居るぐらいですので.....。

ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)
トリガ-ガ-ドのパネルを嵌めずにグリップのみを締め上げるとこれだけパネルがずれてしまいます。



このAres L1A1 は途中、自分自身で自爆もありましたが何だかんだと手を掛けて調整やアイディアを盛り込んでいったお陰で、非常に満足いく状態に仕上がりました。あとは再び実戦に持ち込むだけ。間が空きましたが次回は撃ち納めの定例会で持ち出したいと思います。

ARES L1A1 の分解と調整 Vol.5(手を加えたもの)











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Posted by Kafu' at 00:45│Comments(4)L1A1
この記事へのコメント
Kafu'さま L1A1掲載お疲れ様でした。
L2A3に続いてとても参考になりました。ありがとうございます。

あーやっぱりスプリングガイドの作りが悪いですよね。
セットすると上に傾いたり下に傾いたりで、ピストンが往復する度に
中でスプリングが踊っているのが想像できますよね。
これも初速不安定化の一因だと思います。
私もなんとかしようと思ってQDタイプベアリング付きスプリングガイドを注文中です。

モーターの配線やっぱり変ですよね。
私の個体はストック側が+とプラスマイナスの配線が逆転していて、
プラスケーブルがモーターの横をまたいでグリップエンドに干渉していますので配線引き直しを考えてます。

L2A3 L1A1 ときたら次は ZGB34(エンフィールドブレン)が欲しくなってきました。
ZB26は電動ガン化されてますが、ブレンが発売されたら買ってしまうかもしれません。

Kafu'さんのブログ記事を見始めてから、私も格好だけはジョンブル化してきました。
また色々な情報を教えていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたしまーす。
Posted by maximus at 2016年11月24日 17:16
maximusさん:こんばんは。テイクダウンラッチのガタつき防止策をご紹介させて貰いました。独り占めしちゃイケない情報だと思いましたので。事後承諾お許しください。

配線はですね~、モ-タ-を180度回転させて+-端子を通常と逆にして入れることは合理的だとは思っていました。だから木ストバージョンがmaximusさんの仰る通りなら、やはり配線はマイナスコードが短いという傍証ですね。

しかし、シンセティックVer.とWooden Ver.とを使い分ける様な場合、配線コードの型付けも大変な素材ですので敢えて記事にした次第です。

お次は.....やっぱりブレンガンですよね~。L86じゃ迫力不足ですよ全く。
Posted by Kafu'Kafu' at 2016年11月24日 23:28
Kafu'さんに画像つきで紹介していただいて光栄です。

ガタつき防止策ですが元ネタはCombatDollさんですし、
長いネジが手元になかったので、えーいこのままねじ込んでしまえ!
とやってみたら結果オーライだっただけなんで。
泥縄的手法でお恥ずかしい限りです。
多分中のスプリングはへたってしまうと思います。

良いアイディアは情報共有されるべきという点は賛同いたしますので、
L1A1に限らず、またなにか思いついたらお知らせしたいと思います。
Posted by maximus at 2016年11月25日 05:49
こちらこそ、宜しくお願いいたします。
Posted by Kafu'Kafu' at 2016年11月26日 00:43
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