2015年10月21日

Old School British Force Load Out   PUTTEES,BOOTS and so on.

私のブログのワヤなところは被服からAEGの話題になったり時代が新旧入り乱れることでして、またしても前回の最新装備のThermal Smock から打って変わって今回は1980年代に遡っての装備のお話。我ながらこの節操の無さには呆れかえりますね。この所、ブログを更新したくても出来ない個人的な行事に掛かりきりでしたがそれもやっと終わり晴れて頭の上の蠅がいなくなった次第なので、堰を切って書きたいことが吹き出すんですよね~。ともあれ暫しおつき合いを。


DMS AMMO BOOTS (ANKLE BOOTS)


FALKLANDS CONFLICT 時代以降、英軍と言えば長靴と言うほど長めのコンバットブーツが有名ですが1982年当時は革底に鋲打ちのアモブーツ、通称アンクルブーツの後期型(再生産)で靴底がラバーになったAmmo Boots.DMS, (Direct Molded Soles)も使われていました。今でもローカットの革底タイプはドレスブーツとして使われているようです。

私の靴箱に並んでいるDMSブーツは、1973年製のデッドストック。本国から空輸されて来ましたが、革を整える為やソールを固定する為の真鍮の釘など、最新のコンバットブーツの造りとは趣を異にしてなかなか古色蒼然としたものです。42年前の新品!?ですから靴のクリーニングや手入れに一家言をもつ友人の意見を聞きながら履く前に革を柔らかく馴染ませたり、革の保湿にひと手間掛けました。これまたヌバックやナイロンデニールをふんだんに使ったコンバットブーツの手入れとは隔世の感がありますな。友人のイチおしメンテのキモは米国LEXOL 社製のメンテナンスキットです。こいつに依る手入れは、巷間まことしやかに言われるミンクオイル万能論に真っ向から異を唱えるもので、オイル成分は全くありません。私も眉に唾を塗って使ってみましたが、見事に友人の言うことに軍配が上がりました。中学生の頃から使っていたGパン用の革ベルトがこいつで生き返ったのを見て、何でもかんでもオイルを塗りたくるようなメンテナンスをしていた私としては目から鱗でした。いやはや参りました。 

靴のメンテナンスというのも一見面倒くさいと思われますが、履き潰す今のタクティカルブーツ(シューズ?)と違い、オールレザーのコンバットブーツはメンテナンスをしてやればいつまでもついてきてくれる相棒のようなものでして、これはこれでなかなかに楽しいものではあります。


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DANNER OLYMPIC (RECON) Boots & LITE                 トップラインに縫い込まれたDanner Tag



フルグレインのDANNER 社( A○C マートが買収したそうで今後の品質を憂いております)のOlympic (RECON) Boots は20年ほど前に購入して履いていますがメンテのお陰で今でもDanner Lite と共に現役です。いつもの通り脱線しますがOlympic(RECON) は当時としては画期的なゴアテックスをインナーに使用した防水仕様のコンバットブーツでUSMC お墨付き。SWATやFBIでも使用されています。えんじ色のゴアテックスインナーが良い味出していますが今の高機能のお軽い靴とは一線を画す重厚な造りです。

おっと本題に話を戻しましょう。ラバーソールのAMMOブーツが登場したいきさつは革底だと滑る、鋲打なので錆びる、何より水がしみ込むということが兵士達に苦痛を強いていたからに他なりません。極寒、泥濘のフォークランドでは当たり前の様に断然ラバーソールが歓迎された訳ですが、それより大歓迎されたのは登山靴だったとか.....。

さてこの手許のDMS BOOTS ですが、流石に当時の技術では素材自身に難があって現代のソールと違い経年変化も手伝って保ちが悪そうです。それとて「味」として楽しむのが靴フェチとして本望かも知れません。軍用のくせに洒落たトウキャップのあしらいや、鞣し方の違うシャフト、カウンターなどのアッパー用の革等々此処にもジョンブルの粋を感じます。サイズは何処を見渡しても7Mがなくて、やっと8M(27cmぐらいですかね?)が見つかった次第。靴紐すら付いていないというものでしたが、平紐なぞはすぐに手に入りますから気にはしません。欧米人用の足形なのでMのお陰で横幅はぴったり。薄めの中敷きを敷いてみたらめちゃくちゃ履きやすくなりました。デッドストックながらそろそろ稀少品リストに片足をつっこみ始めているんでこんな工夫もしなきゃ!ですな。



Old School British Force Load Out   PUTTEES,BOOTS and so on.
DMS Boots それまでの革底からラバーソールになったもの 後の" 長靴 ” に対して” 短靴 ” とも言うべきものです シューレースは平ヒモが使われていたようです


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【左】インソール部分 1973年製 UKサイズ8 のミディアム(M)の刻印               【右】友人のお薦めLEXOL のメンテナンスキット AMAZON で手に入りますょ


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靴、就中革製ブーツの知識については人後に落ちない友人からのアドバイスです 頼りになります!


素晴らしい友人がいるお陰で後顧の憂いなくこの靴が楽しめます。否、この靴を履いていたであろう時代の装備、装具でゲームが楽しめます。スターリングは既に調整も含めて自家薬籠中のものとして活躍してくれています。次は・・・・・・・・やっぱり・・・・・・・・・・・・・L1A1 ですよね。実は着々と算段は進んでいますから何れあの” 杖 ” を携えてゲームに勤しむことを今から楽しみにしています。




PUTTEES



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あまりにも有名なフォークランド紛争時の英兵の行軍写真  この兵士もPUTTEES を巻いています



ここにPUTTEES (複数形 発音記号pʌtíː 発音はパティィズ )を巻いている当時の写真があります。パティとは大戦中に使われたGAITERS(日本語式に言うとゲートル)の別称で語源はヒンドゥー語の包帯を意味するパティからだそうです。しかし狭義にはレギンスとゲートルの相の子の如きもので、主にくるぶしを覆うものを指す場合が多いですね。GAITERS ではwrap 、PUTEES ではput on と表現しますし膝下まで巻くのをGAITERS 、くるぶしからブーツ(短靴)の口辺りから少し上までを巻くものをPUTEES と英語圏では分けてもいるように思います。因みにアメリカではPUTTIES とも書きます。ま、布をぐるぐる巻きにして靴の中に土・砂の類が入らないようにすると言う点では一緒でも良いようなものですが。ふくらはぎを包むゲートルには巻き方で足の疲労も取る効能があるのですが、即応性に欠けるに対して、異物の侵入と裾のバタ付きを抑えるだけのパティの方がお手軽でその後の主流になっていきます。尤も後には更に長靴を採用するに至って、PUTTEES も使われなくなります。トラウザースのタックインを経て、現行英軍では裾のドローコードを絞らずコンバットブーツの上を覆うような履き方に変遷して行きます。しかし、70年、80年代前半(就中、フォークランド紛争当時)の冷戦時代のスタイルとゲームを楽しむ上で他愛もないウールの包帯みたいな小物ではありますが、PUTTEES はこれひとつで一気に時代を遡れる強烈なオーラを発してくれます。


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PUTTEES には大別してカーキとグリーンの2色があり、明確ではないですが迷彩にはカーキ、単色のライトウェイトトラウザース等にはグリーンを合わせて巻いていたようです。




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グリーンのPUTTEES を巻いたもの ※I use the circle shoelace as above photograph, but I think that a flat shoelace is right in does day. 



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68パターンDPM に妙にマッチします




HOLSTER

Browning Hi-Power は、当時としては先進のダブルカラムで有りながら細身のグリップといい、小振りでスタイリッシュ。シングルアクションとコック&ロックのシンプルな操作は大口径のガバ系が好きな人の中にもファンが多いことでも知られています。今の銃にはない魅力が有ります。現行はGlock 或いは SIG に取って代わられたと言っても、1960年代から英軍で使われていたこの銃には、イラン大使館事件で突入したSAS CRW 隊員がロングマグ仕様のHi-Power で次々とダブルタップを決めていった事や、フォークランド紛争では勿論、近年でもハリー王子がBLACK HAWK のプレートキャリア のMOLLE に無造作に差し込んで携行していたりと逸話にも事欠きません。エアソフトでは、古くはJAC がガスガンの歴史に燦然と輝く駄作として、タナカからはマグナブローバックとして発売されています。私のものは奇跡的にガス漏れしないタナカのものですが、手を大分入れないとまともにならないにも拘わらず、愛着のある銃として傍らにあります。今回はホルスターに焦点を合わせていますが本体については何れ別の項で書こうと思います。マ○イのガスガンしか知らない方にはなかなかに手の掛かるへたれ銃です。

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P58 Browning Hi-Power Holster   ホルスターにマガジン収納が出来るんですよ。エライヽ(^。^)ノ



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【左】マズル差し込み直下に予備マグポケットがあります             【右】蓋を閉めプルタブを差し込んでマガジン収納完了

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【左】マガジンはリップから挿入し、マグプレートは外向き手前上がりにセット          【右】トリガーガードがポケットに当たるまで銃を押し込みます  

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【左】サイドフラップのスクエアホールに金具に通します               【右】トップフラップのスクエアホールを通してプルタブを差し込めば収納完了



このホルスターにしろP58装備全体は時代が古いこともあって実は知らないことや、ジャングル戦でのSASなど特殊部隊のバリエーションの複雑さは正直に申して私の及びもつかない辺りまで広がっているようです。まだまだ勉強の必要があります。ガチガチの一般歩兵用P58装備で止めておきたいのですが、海外での特殊部隊用レプリカ熱が直に伝わってくるこの頃、我慢がいつまで続くか・・・・・物欲に負けそうな・・・・・いや負けるだろうと微かに、しかしほぼ確信しております。とほほ

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