Faugh-A-Ballagh

４．残る誤差１０ｍｍはどこか？

今までの記事で実物との長さの差４０ｍｍの内３０ｍｍの箇所は見つかりました。しかし、これ以上ズレがどこか？本物を手に取れない悲しさ、写真と睨めっこだけでは見つかりませんでした。実物の３５０ｍｍというのもWikipediaに載っていたもので、一説に依れば３５４ｍｍとも。STARの３９０ｍｍと果たして同じ位置で測ったどうかも疑わしいです。因みに実物バレル長は２８０ｍｍで、ＳＴＡＲ製はきっちり３０ｍｍ長い、３１０ｍｍだということが実測でわかりました。傍証としては申し分のない結果です。


ＳＴＡＲ　Ｌ８５用別パーツ（位置修正のための穴と長いアウターバレルが付属しています）　　　　　　　　　　Ｇ＆Ｇ　Ｌ８５の加工例



そもそもこのＳＴＡＲのＡＧ８０は、先行して発売したH&KＧ３６用のグレランＡＧ３６のハンドガードを換えただけのものの様です。ＡＧ３６の寸法が正しいのかどうかは別として、アイレットの位置も変えずにハンドガードの取り付け穴も一緒。造形的には上手く誤魔化していますが、細かな部分は杜撰と言えばズサンです。フロントサイトブロックの取り付け穴位置も銃口に向かって横に５ｍｍ、縦に３ｍｍズレを余儀なくしたのも短絡的な流用の結果です。本来ならランチャー本体のアイレットの位置を修正するなりして、対応すべきでしょうが、全長を詰めることと直接に関係のない事だけに、今回はこの作業をオミットします。（序章で誤差の原因の一つとして挙げましたが無意味な発言でした）
　ということで些か曖昧な誤差４０ｍｍ説を捨てて一説の全長３５４ｍｍを採る（え～加減ですなぁ）ことにします。そして尚ある誤差６ｍｍの事は見た目で無視出来る！？と信じて３０ｍｍカットを断行したいと思います・・・・・とか何とか言い訳をあれこれ考えていたんですが、

何気なしに実測してみたんですよ・・・・・・・そうしたら・・・・

・・・・へっ？！！全長３８４ｍｍやん！

世間のネットカタログを鵜呑みにして信じ込んでいた自分のアホさ加減に慄然としましたね。
だから！（少々居直っていますが） ３０ｍｍカットは断然正しいのです！そう！ハナっから誤差は３０ｍｍだったんです。

※一説の全長３５４ｍｍ説を採用するという傲岸不遜な決定が前提ですが、３５０ｍｍ説を採用したにしろ誤差は僅か４ｍｍです。もう、がぶり寄りです。


取り外したバレル部。実物より30mm長い310mmです。



５．・・・・・ところでバレルのカットのことですが

前回、気を持たせるような書き方でしたが「フロントからカット」というのは少し誤解を招きますね。自身、銃の分解は数知れず行ってきましたが、グレランのバラしは余りしていませんでしたのでこれは ↓↓↓ 予見できませんでした。装填口は圧入だとは思っていましたが、一体だと思っていたフロント部分も実は・・・・・・



こないして・・・・と、イモネジを回すとばらせまんにゃわ～



これなら、先端から圧入部分を旋盤で削ぎ落とし、そのあと３０ｍｍカットすれば痕跡なしに短縮できます（＾＾）




６．最後の詰めは．．．．

後方部分の開口部と肉抜き穴です。

加工前　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　加工後想定図

これは実物の写真を見ながらの目分量ですが開口部と肉抜きの穴！？の長さと大きさと位置が違っているように思います。
細かな作業になりますから、難しいですね～。バランスを考えるとトライはしてみたいと思いますがやりきる自信はないです。



これで何処をどうするかがまとまりました。次回からは遂に実行に着手です。完全手作業で行くかどうかはまだ決めかねています。精度と強度を考慮すると機械と専門家に頼るしかなさそうですが、加工費を考えると憂鬱になります。ここは手作業と外注のハイブリッドですかね～（＾＾）




ともあれ、ここまで来た以上、前進あるのみです。

＜続く＞