2011年08月14日

英軍ヘルメット与太話あれこれ Vol.1

Mk.Ⅵヘルメット

英軍ヘルメット与太話あれこれ Vol.1

私がサバゲに目覚めた頃、イギリス軍のヘルメットといえばキノコ型のMk.Ⅵヘルメットでした。それもむき出しではなく偽装バンドのあしらわれたカバー付きのイメージ。これが実に味わい深いもので、遠くからでも一目でそれとわかるものでした。新型ヘルメットに置き換えられて行きつつありますが今でも堪らない魅力の詰まったヘルメットです。末期のA型ではメット内部の頭頂部を支える部分がメッシュの帯型に変わって行き、Mk.Ⅶに受け継がれていきます。
英軍ヘルメット与太話あれこれ Vol.1


英軍ヘルメット与太話あれこれ Vol.1英軍ヘルメット与太話あれこれ Vol.1


特徴として前後に革製のパッドが貼られ被り心地は意外やいいものです。チンストラップはO型リングで折り返してホックボタンで留めます。その使用期間の長さから様々なバリエーションを幾枚もの写真から確認できます。戦中のMk.2の皿ヘルメットに対して戦後の英軍を代表するヘルメットでしょう。
英軍ヘルメット与太話あれこれ Vol.1



Paraヘルメット

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続いてパラヘルメット。これも初期から後期にかけ形状に大きな変わりはありません。内装は硬質発泡スチロールで防弾というより頭部保護といった意味合いが強い造りで、実物ですらレプリカヘルメットと殆ど重量が変わりません。

英軍ヘルメット与太話あれこれ Vol.1
ここでチョコッと解説すると上掲のParaヘルは偽装バンドのないDDPMメットカバーにかつての米軍の”化石”化したチョコチップ
スクリムネットで覆っています。これ空挺隊員はごく普通にやらかしてまして、実に奇妙ですが”らしい”ドレスアップでもあります。

      
英軍ヘルメット与太話あれこれ Vol.1英軍ヘルメット与太話あれこれ Vol.1

私もゲームユースで非常に良く使用します。頭部全体を包むパットが貼り巡らされています。その他特徴としてはこれを被ってパラシュート降下する訳ですから、頭部固定を旨としておりストラップは全く違い後頭部から伸びたストラップをあご当て横のDリングに通して固定します。一度締めると簡単に緩みません。反面「コンバット」に出てくるサンダース軍曹みたいなヤレた斜め被りやちょい載せ的な真似が出来ません。シルエットはMk.Ⅵに似ているのですが全体的に鉢が浅く装用感は軽快です。

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↑ レッドデビルの末裔達。面構えが良いです。この写真に憧れて3Paraしたくなったんですよ



どうも装備改変でこのParaヘルメットも最近の画像では空挺兵士が使用している写真を目にしません。Mk.Ⅶヘルメットに収斂されたのか地上作戦行動が長いので暫定的に使用しているのかは判然としませんが、英軍らしさを残したヘルメットだけにズッと使って欲しいと願うのは私だけではないと思います。


Mk.Ⅶヘルメット

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2009年やおら装備改変の目玉となったMk.Ⅶです。Mk.6、パラヘルメットとは大きく形状を変え寧ろ米軍のMICHに似て前庇が上がり後頭部を守る部分が下がるフリッツタイプとなっています。この改変は戦場での兵士の従来型ヘルメットへのブーイングが大きくものを言っている様にも思えます。曰く「タリバンの夜襲でヘルメットを被ろうとしたら前うしろを間違えた」「プローン(伏射)するとヘルメットが邪魔でスコープが覗けない」といった類です。

事実、暗闇でMk.6の前うしろは手探りでは判別しにくいです。その上、銃のスコープは従来のSUSATから、マイクロダット付きのACOGに変わっており緊急を要する場面で咄嗟にエイミングする場合、スコープ中心部から凡そ40mm上部に光点を結ぶダットサイトは底辺が直線状のMK.6ヘルメットでは非常に覗きにくいのです。

更にプローン時は背中やボディアーマーにヘルメット後部が押しあげられ、結果前庇がずり下がることになるので折角伏せていてもスコープが覗けず危険を承知で顔を上げざるを得ない・・・・斯くして必然の様にこの形に落ち着いた様です。
 従来のSUSATですが、何故トリジコン社製のACOGに改変されたかは今ひとつ判然としませんが、理由の一つにSUSATの耐用年数がそろそろだったのではないかと思っています。

英軍ヘルメット与太話あれこれ Vol.1

英軍ヘルメット与太話あれこれ Vol.1

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内部はMk.Ⅵ同様前頭部と後頭部を守る革製のパッド、A型と同じく頭頂部を支えるメッシュ帯の構成です。チンストラップはO型リングを通してホックボタンで留める従来型を踏襲していますが、ボタンが2カ所となり不用意に外れることが無いように改良されています。これを以て空挺用Paraヘルメットと置き換えたというのは少々乱暴な論の展開ですが、一つの理由にはなっているでしょう。

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英軍ヘルメット与太話あれこれ Vol.1


続く~

 



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この記事へのコメント
ちょい前のMk6もPARAヘルメットも、イギリス軍らしいシルエットが魅力的ですよね。
Mk7は理にかなっているとは言え、デザイン的に煮詰まってないような気がするのは見慣れ方の頻度のせいでしょうか?
Posted by NARU at 2011年08月22日 00:11
NARU様:私も今でもMk.6とParaヘルメットに愛着があります。最近の写真でもMk.6にMTPカバーの兵士が居ますから、前線でも違和感を感じている兵士が居てもおかしくないですね。

しかし、アフガニスタンの現地写真をネットで繰っているとサムネイルレベルでもMk.7が判ってしまう私は重症です。
Posted by Kafu' at 2011年08月22日 01:12
ゲームユースにて堂々と?Mk6を被ってDDPMを着たいので、L86A2LSWのガスブロ化で格闘しているようなもんです。
幸いL86はレールハンドガード化もされず、アフガニスタンでは忘れ去られ、ええかんじでDDPM&イラク戦のシチュエーションにマッチしてくれます。
DDPMとL86...ええもん見つけましたわ。
Posted by NARU at 2011年08月22日 21:30
それ良いアイディアです。私も結構、Mk.6に未練たらたらです。

こうなってくると、Mk.7もPara巻きするとNARUさんが仰るように、Paraヘルのシルエットに近づくので、テープの剥がし貼り直しが些か面倒ですがわたしもいっちょ、やらかそうと算段しております。やはり以前の英軍のシルエットが恋しいです。
Posted by Kafu' at 2011年08月22日 22:33
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