2011年11月19日

Béret(英軍のベレー)

このところヘルメットばかり被りすぎてゲームが終わる度に肩こりする程でしたが、先日久しぶりに軽装!?でのゲームしてきました。ブッシュの多いフィールドではマウントアームも
枝に引っかかるし、素早く行動するなら、そして英軍ファンならヘッドギアはやっぱりブッシュハットかベレーですね~。最近こそ、ベレー着用はグリーンゾーンでの軽度のパトロール
や式典、本国での訓練やパレード位でしか写真でも見ませんが、英軍を気取るならベレーの一つや二つ持っておきたいものです。



Béret(英軍のベレー)


とは言え、全体的に鉢の大きい我ら日本人はサイズ的に無いものもあって苦労するのですが、何よりそのかぶり方が酷くて長らく自衛隊隊員ですらまともに被れないという文化の違
いが如実に出るシロモノでもあります。多くの軍隊はバッジを左側に配し、垂れを右に流すかぶり方ですが、フランスは真逆、ロシアはバッジを真ん中に配するかぶり方となります。
此処にあげるのは、英軍の典型であるベレーのかぶり方です。全てを網羅するものではありませんが、部隊ごとのベレーの色合いとバッジの違い、そしてかぶり方があるのが興味深いです。



Béret(英軍のベレー)Béret(英軍のベレー)Béret(英軍のベレー)Béret(英軍のベレー)Béret(英軍のベレー)Béret(英軍のベレー) 
Royal Marines           RAF Regiment         Royal Welsh            Mercian Regiment    Royal Scots Dragoon Guard   Royal Regiment of Scotland  
Béret(英軍のベレー)Béret(英軍のベレー)
  Para Regiment       Royal Ilish




概ねベレーのかぶり方には現在2種類ありますが、以前にMk.7ヘルメットのスナイパーテープの巻き方BOWMANヘッドセットのかぶり方について記しましたが、分けても海兵と空挺は
この分野でも双璧で各々個性の違いを強烈に発揮しています。



Royal Marines 
基本的に左目の上にバッジを持って来、バッジの上にベレーの山を作った後、右頬に向けてベレーの縁を垂らしていくスタイルです。
上掲写真では、Mercian Regiment と Royal Regiment of Scotland が踏襲していますが、Royal Regiment of Scotland
はタム・オ・シャンターといわれる頭頂部にぼんぼりの付いたもので厳密にはベレーではありません。

Béret(英軍のベレー)Béret(英軍のベレー)Béret(英軍のベレー)
Royal Marines(海兵隊)のベレー装用では余りに有名な写真。



Parachute Regiment 
バッジは海兵隊に較べて更に左こめかみに持ってくるようなかぶり方でバッジを立てることなくベレー全体を右頬に向けて引きずり降ろす様
な被り方です。上掲写真ではRAF,Royal Welsh,Royal Scots がこの系統です。全体的に海兵被り(勝手な造語です)より空挺被りが幅を
きかせつつあり
、最近では海兵でもこの被り方をする不届き者が登場しております。更にはベレーというよりもハンティング帽の様に前に
引き摺り出すようなシルエットが流行りだしているようです。

Béret(英軍のベレー)Béret(英軍のベレー)Béret(英軍のベレー)
空挺のかぶり方も時代を経て少しづつ変わっていますが、概ね真ん中の写真の前列左から5番目が一般的で先頭の兵士のかぶり方が今風のかぶり方です。



Béret(英軍のベレー)
OBと現役のほほえましい写真ですが、OBと現役のベレーの被り方に注目!



Béret(英軍のベレー)Béret(英軍のベレー)Béret(英軍のベレー)Béret(英軍のベレー)Béret(英軍のベレー)Béret(英軍のベレー)
こちらは士官と一般兵士。若い世代の装用風情は親父世代と確実に違います。

左3枚はRoyal Scots Dragoon Guard 右3枚はRoyal Irishです。アイリッシュ・カウビーンというアイルランドの伝統的な帽子をベレー代わりに
被ります。世代が違うとカウビーンの原形をとどめないほど変形させて被っています。どないしたらこないになんねん?と思わずにいられませんね。



Béret(英軍のベレー)Béret(英軍のベレー)
どや!ベレーはこないして被んねんで!と言わんばかりのショット



Béret(英軍のベレー)      Béret(英軍のベレー)     Béret(英軍のベレー)
・・・・・・とまぁ、私もベレーライフを楽しんでおります。一応、設定に合わせてベレーも形を整えて被っています。若い頃より少しはマシな被り方が出来てきたかな?というところです。



2011.12.24 後記
Béret(英軍のベレー)
懇意にしていただいているK様からの情報です。ベレーのハンティング帽のような被り方を"Tom" Style
言うそうです。何故Tomと言うのは詳らかではありませんが、Tomさんという兵士?が始めたのか知らん?









同じカテゴリー(英軍のベレー)の記事
COMBAT ZONE SIERRA
COMBAT ZONE SIERRA(2019-05-24 00:42)

2019年 Happy New Year !
2019年 Happy New Year !(2019-01-05 01:34)

S.I.G
S.I.G(2018-01-04 01:23)

やっと実戦配備
やっと実戦配備(2017-07-23 01:20)

この記事へのコメント
亜細亜顔にとってベレーを〝らしく〟被るのはホンマに難しいです。

私は今も上手く被れません.....。
Posted by NARU at 2011年11月22日 03:34
NARU様:アジア系、就中モンゴロイドは欧米人と違って鉢が広い上に後頭部の”絶壁”が多く、しかも鼻と目の高度差が低い”扁平”ですものねぇ。自ずと差は出ますね。

しかしそれ以外は何とかなるはず!と言うのが本旨でして(^^;
Posted by Kafu'Kafu' at 2011年11月22日 11:54
素晴らしいレポートですね。
私も部隊ごとの違いについては弊サイトで言及したのですが、個別に画像掲示するところまでは手が回りませんでした。
また、ベレー世代論などは卓見だと思います。
貴殿のように正しい知識と視点を持った着装研究者が増えることを強く望みます。
今後もご活躍を期待しております。
Posted by 渓流カフェ at 2011年11月29日 05:46
渓流カフェ否、ガンモ様:駄文におつき合い頂き、誠にありがとうございます。

御貴殿の多岐にわたり博識な文章にはかねてより感服いたしておりました。
分けても「ベレーのかぶり方」は具体的な写真を以て丁寧に解説されており
本邦の軍用ベレー着装のバイブルであると思っております。

不躾ながら今後ともご指導ご鞭撻を賜りますれば幸甚に存じます。
Posted by Kafu'Kafu' at 2011年11月29日 12:45
お久しぶりです。
勉強になりました!
ところで、最後の写真の真ん中?にいる私服の人って
ヘンノ軍曹(ロス・ケンプさん)ですよね?w
Posted by SynSyn at 2011年11月29日 23:09
すみません。
「最後」じゃなくって最初・・・でした。
Posted by SynSyn at 2011年11月29日 23:10
Syn様:ご無沙汰しています。ベレー愛好者同士頑張りましょ(^^)

冒頭の写真後列中央はまさにRoss Kemp 氏ですね。2009年の1月にレポーターとしてISAFの取材をした折のものです。
Posted by Kafu' at 2011年11月29日 23:26
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。